うちの子は善悪が分からない?
万引きを繰り返し、親が何度善悪を説いても止めない。
警察に連れていって警官から指導してもらっても改善しない。
なかには万引きしていることが見つかるような万引きの仕方をする子どももいます。
このような時、「この子は善悪が分からないのではないか…」「欲しいと思ったら我慢できない。この子はやはり発達障害では…」と思われる方もいらっしゃいます。
親としては打つ手がなくなり、カウンセラーに子どもとの面接を望まれます。
子どもは何を考えているのか、なぜ万引きを繰り返すのか、聞き取ってほしい、と。
しかし、万引きなどの善悪が分かりやすい問題行動の際には、子どもは一回会った大人に本心は言いにくいものです。また子ども自身、盗みの動機は言語化できなかったりもします。
カウンセラーとしては、
故河合隼雄先生の書籍『今ここに生きる子ども 子どもと悪』岩波書店 1997年に記載されている
”子どもは盗みまでして「ほんとうは、何が欲しかったのでしょうね」”
という言葉は忘れないように意識しています。
親としては、「だからそれをカウンセラーに子どもから聞き取ってほしいんだよ!」と思われるところですが…
(もし出来たとしても)カウンセラーが子どもから聞き取って、それを解決して終了、では子どもが「欲しかった何か」は手に入らないことになってしまうでしょう。
ご家族が子どもの表出する問題にどのように関わり、何を発見して自分達のものにしていくのか、このプロセスにより繰り返される万引きは治まるのだと思います。
カウンセラーはてっとり早く万引きを解決するのではなく、(もちろんなるべく効率的な面接を心がけますが)このプロセスのお手伝いをさせていただきます。