千葉カウンセリングルームのカウンセリング
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カウンセリングで意識していること
千葉カウンセリングルームでは、
子どもの問題行動にカウンセリングが有効なのは、
調べれば載っている情報・知識や、相談機関で助言される一般論で効果がみられない時だと考えています。
千葉カウンセリングルームで一番力を入れていることは、
”子どもの状態にあわせた親の対応を、親自身が見出していくこと”です。
親自身が子どもの状態を理解して見出した対応で、その対応が親の腑に落ちた内容だからこそ、他者から言われた一般論や子育ての書籍よりも効果があります。
言われてみれば当たり前のようですが、
子どもが逸脱している最中ですと親も余裕がなくなりますので、
親が一人で取り組むことは難しいのです。
その他、有効であれば情報・知識もお伝えしますし、心理療法による過去の葛藤の解決だったり、親子の同席面接など、
子どもと家族の状況にあわせて、なるべく親と子どもの負担が少なくなるように、柔軟に対応したいと考えています。
「これまで色々と調べたり、相談して助言を受けたけど、うちの子には当てはまらなかった…」
という方はカウンセリングを検討されても良いと思います。
一般論の助言はなるべく控えています
相談にいらっしゃる方は、
問題を解決する方法を知りたい、どうすればいいか(解決するか)教えてほしい、
と切実におっしゃいます。
ですがカウンセラーとしては、
「〇〇しましょう」というような助言はなるべくしないように心がけています。
(このホームページの不登校やひきこもりなどのページには一般論を載せているので矛盾するようですが…)
その理由ですが、一般論は試された方が多いからです。
それでうまくいかないのでお金を払って遠くから来てくださいます。
また千葉カウンセリングルームとしては、
内容にかかわらず、〇〇しましょう、という助言は、
やってみて良い悪いを感じて終わり(何かを買って消費して終わりと同じ)になりやすいと考えています。
助言を実践してみて何か気づきがあったり、問題の意味づけが変わったりした際には、
〇〇しましょう、も十分有効と言えますが、
こういうことはむしろ少ないのではないでしょうか。
それにカウンセラーが助言をして効果がなかった場合、
相談者としてはまた助言をどこかに求める展開になるでしょう。
問題解決の知識を外部から取り入れただけの状態なので、問題に対する見方や意味づけもそのままですから、うまくいかなかった時に応用が効きにくいのです。
カウンセラーに対して、
「うまくいく方法を早く教えてくれ」「答えられないのか、頼りないなぁ」と思われるかもしれませんが、
意図があって「〇〇には△△が必要ですよ」のようなことはなるべく言わないようにしています。
親を理解しようと精一杯努力します
このホームページを見ていると、
親だけが頑張らなければならないのか、まるで親が問題と言われているようだ…
と心配になるかもしれません。
ですがカウンセラーとしては誰かを責めたり、犯人捜しをする意図はありません。
むしろ親のこれまでの頑張りと苦労、親の事情(健康面や周囲の援助など)をできるだけ理解するように努めます。
親が子どもの問題行動に対して、
どのように認識しているのか、
いかに努力をしてきたか、
そして子どもの反応に(言葉は悪いですが)喜び嘆き挫折し疲弊してきたか、
その中でも比較的うまくいったことは何か、
をカウンセラーが理解するように努めています。
なぜなら、まずカウンセラーが親のこれまでの努力と奏功した内容、そして疲弊度合を理解しないことには親と協働することはできない(=効果的な相談が始まらない)からです。
親を理解することに力を注ぐので、そこに親を責める余地はありません。
カウンセラーが子どもの問題行動を解決するために親の行動を求める理由は、
親は子どもよりも自分でコントロールできることが多く、効果的な行動を起こせる存在だからです。
そして子ども(相談者にとっての他者)の行動を変えるよりも、
まずは自分(相談者自身)の行動を変える方が容易であるはずです。
また相談に来られる方≒何とかしたいと思っている(困っている)≒行動に繋がりやすい方、と言える場合も多いです。
まずは意欲がある方が少しでも変化を起こすことで、
家族(親子)関係が変わり、家族(子ども)が変わり、そして家庭外の行動にも良い影響が及ぶ(家族療法の円環的因果律の考え方)、
といったことをカウンセラーは意図しています。
またカウンセラーははじめに、相談者には休息と努力のどちらが適切か、を考えるようにしています。
疲れ果てながら頑張る方もいらっしゃいますが、いき過ぎるとうつ状態になってしまいます。
まずは休息をお勧めすることもあります。
親の肩の力が抜けることで上手くいくこともあります。
相談者とカウンセラーの役割
一般論の助言をしない理由の一つでもありますが、
千葉カウンセリングルームでは相談者を相談者自身とその家族の専門家と考えています。
そして相談者は目の前の問題を乗り越えられると心底思っています。
(変な話ですが、思えるまで相談者の強みを探します)
変わらない問題(たとえば生まれ持った障害は変わらなくても)であったとしても、
問題の意味づけが変わることにより、相談者と家族の人生は違ったものになります。
何をどう考えるか、何をするか、今あるものの何を使うか、は相談者が決めることです。
たとえばアルコール依存で生活が破綻した人に、
酒を止めて仕事をした方がいいですよ、
と説教したとしても逆効果でしかありません。
(この時にするべきは、もともと何を得ようとしてお酒を飲み始めたのか、どのようなメリットがあって飲んでいるのか、を深めることで、相談者の大切なモノに気づいてもらう(動機づけ面接の価値の深堀り)→お酒を飲み続けて大切なモノは手に入るのか考えてもらうこと。)
お酒を止めること、お酒の代わりに何をするか、を決めて行動できるのは本人だけです。
カウンセラー自身は答えを持っている専門家という位置づけではありません。
相談者の望む生活と問題の新たな意味づけを協働で作っていく伴走者です。
相談者が自身の価値観に基づいて、
相談者の大切なものを大切にするための手伝いをします。
問題行動をどのように解釈しますか
千葉カウンセリングルームでは、
子どもの問題行動は大人に対する「ぼくは(わたしは)は何に困っているのでしょうか?」
という質問だと考えています。
子どもはこの質問を言葉でそのまま表現せずに、行動で表現することがあります。
中学生までは不安や恐れがイライラといった形になることも多いです。
その行動を大人は「問題行動」として認識します。
そのため、問題行動に罰を与えても子どもは余計に困ってしまいますし、別の問題行動に表現を変えることもあります。
冗談のようですが、問題行動のもぐら叩きのようになることも実際にはあります。
また子どもは大抵の場合は、
周囲から認められて肯定的に評価されたいと思っている、
と千葉カウンセリングルームは考えています。
社会で良いとされる方法で評価されないために、
大人から見て問題とされる方法で何らかの役割・立場を得ようとしたり、
周囲の注目を引いたりしている場合もあります。
実際のカウンセリング内容
カウンセラーは専門家としてではなく、一般論の助言もしないとなると、何をするのか?
となると思います。
本当は実際のカウンセリングの動画を用意できると分かりやすいと思いますが…
カウンセラーが何を考えているのかを少し載せてみます。
問題解決と解決構築
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千葉カウンセリングルームではなるべく問題にとらわれないようにしたいと思っています。
もちろん問題の原因を探って解消することで問題をなくす(問題解決)、
のやり方でうまくいくことはあります。
原因と結果(問題)の因果関係が分かりやすく、原因が解消できる時には、
問題解決のやり方は効果がでるのも早いですし、相談者にとっても分かりやすいです。
一方で、因果関係が分かりにくかったり、原因が解消できない時もあります。
この時に、問題解決に固執すると、原因探しばかりで何も進まなかったりします。
問題に意識が向きすぎると、問題が過大に見えて、余計に問題に引っ張られてしまいます。
相談者も問題があるとされる人も余計に苦しい悪循環になることがあります。
このような時は、問題解決ではなく解決構築(問題は横に置いて、ゼロから望む姿を作っていく)
という考え方をします。
解決構築では、
その問題が解決したとしたらどうなっていますか(今と何がちがっていますか)
問題や大変なことは色々とうかがいましたが、問題とは関係なく、どうなったらいいと思われますか
(ソリューション・フォーカスト・アプローチの質問)
のような質問をします。
相談に来られる方は当然ですが問題に意識を向けてきたので、答えられる方は少ないです。
ですが、相談者ご自身に頑張って考えてもらいます。
一旦、問題でイッパイになった沼から出ていただいて、相談者の望む生活を思い描いてもらうのです。
そしてその姿を詳しく語ってもらったり、
理想像は現在の生活で少しでも実現していないか語ってもらいます。
そうしていくと相談者自身の現状と理想像との差に気づいたり、
自らを客観視して相談者自身の行動にも意識が向くこともあります。
そして新たな気づきが生まれたりします。
その結果、
太刀打ちできない重大な問題
→自分でコントロール可能な部分がある問題
→何とかなるかもしれない問題
というように問題への見方が変わり、
実際に少し何とかなった
→それをもう少し増やそう
→結構何とかなる
→問題というほどではなくなる
というようになっていきます。
たとえばひきこもりの子どもにストレスを与えないように受容的に関わっているが、一向に改善しないことに悩んでいた親が、
これまで心配し過ぎて気を使い過ぎてきた。
子どもは気を使われてかえって罪悪感をもって良くなかったかもしれない。
心配ばっかりするんじゃなくて、私も我慢していたことをやります!
と言って、韓国アイドルのファン活動を始めたりする。
すると、緊張感があった家の雰囲気が軽くなってくる。
子どもが働いていないのは心配だけど、それなりに家族は目の前のことを楽しむようになる。
そして、いつのまにかひきこもりの子どもが外出していたりする。
何が依然と違ったのか、その違いは子どもにとってどういう意味があったのか、を考えて、
その他のことに応用していく…
といったことが起こったりします。
上記のひきこもりの例は、問題解決では起こりにくい展開だと思います。
また相談者自身が語る中で気づいて自分で答えを出して行動した時は、
相談者の雰囲気や行動力も良く、子どもへの影響も変わってきます。
千葉カウンセリングルームでは、
状況に応じて問題解決と解決構築を使いわけていきたいと思っています。
どう家族と接するかについての相談
実際の相談内容では、
何を言っても動かない不登校やひきこもりの子どもにどう接すればいいのか?
という質問は多いです。
その答えとして一般論はあります。
ありますが、そのご家庭に有効かはわかりませんのでカウンセラーはなるべく言いません。
(一般論はその家庭に合わせてカスタマイズされていないので、実行できなかったり、あまり効果がないことが多いです)
ではカウンセラーが何を意図しているのか、の一例をあげます。
それは家族のコミュニケーションのパターンを変えることです。
たとえば不登校の子どもに対して、母親が家庭学習をするように毎日言ってて、子どもが自室に閉じこもっている場合、
父親に母親をデートに誘ってもらい(ユーモアも大事です!)外出
→両親が不在で子どもが部屋から出る
→父母がおみやげにケーキを買ってきて3人で食べる
→親子の会話が始まる
のようなことがあります。
この例では
母親が不登校の子どもを心配して勉強させようとする
→子どもは母親を避けて更に閉じこもる
という悪循環を父親の登場によって断ち、好循環が始まったと言えます。
具体的に何をするかは、
相談者の負担が少なくて始めやすいこと、倫理的な問題なく誰かが傷つくリスクが少ないこと、
であれば何でも良いのです。
母親の子どもへのコミュニケーションを変える方法もありますし、
例のように登場人物が増えることで変わることもあります。
何ができるかはご家庭によって様々ですし、
何が奏功するかはやってみないと分からない面があります。
問題さえも資源として利用する、
くらいの考えが必要になります。
相談者自身の悩み・葛藤・感情の相談
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相談者自身の怒り・不安・悲しみといった葛藤・感情についての相談も多いです。
子どもとどう接すればいいのか?という質問と同じくらいで当相談室のトップ2です。
このような相談でも一般論の助言はあまり効果はありません。
理屈は分かっても、どうしても感情が先立ってしまう、という悩みなので。
この相談ではカウンセラーとしては、二つの選択肢があります。
一つは、必要以上に怒ったり不安になるというのは、
過去の未完了なことが影響している、
と考えて過去の満たされなかった思いを表現してもらいます。
たとえば、子ども時代に親へ逆らえなかった相談者が、我が子の反抗を許せずに過剰に怒ってしまう、
ということはあります。
このような時に、既に亡くなっている相談者自身の親に言えなかった思いを表現してもらいます。
そうすると、相談者自身は亡くなった親に反抗して当然だった、反抗したかった、でも親は親で大変だったんだ、
など話されて涙を流される方もいらっしゃいます。
そして一息ついて、それは自分の子どもも同じですよね、と落ちつかれます。
もう一つは、怒ったり不安になったりするかわりに、どうなっていたいかを思い描いてもらいます。
(解決構築のやり方です)
理想的な姿を実現可能な最初の一歩から描けるほど、自分の求める姿が明確になり、実現できるように思えてきます。
良い状態が増えるので、相対的に怒りや不安が減ります。
そして、怒りや不安にとらわれなくなってストレスが減り、更に怒りや不安が減るという好循環になります。